4:地球次元外知的生命体

地球であるものの姿が変化している頃、国際宇宙開発機構火星基地宇宙観測所では、地球へと落下していった物体の事を調べていた。しかし、落下地点までは分かったなのだが、落下直後に機器トラブルにより10分間、観測不能となり、機器が復旧した頃には、落下物は忽然と姿を消していた。そのため、基地局長の判断により調査隊が結成され、地球へと向かっている。
隊長は、宇宙開発機構と個人契約を交わしている、機構直属の無藤新葉。この男、自称を地球外知的生命体と言っているが、誰もその正体を知らない。副隊長は、火星基地内随一の頭脳派の間宮崎裕一郎。この男は、全て物は計算で解明出来るのでは、ないかと言っている程の頭脳の持ち主。その他には、隊一番の化学馬鹿、先番磯吾郎。太極拳なら右に出る者がいない。奈橋ヤシチ。あまりにも普通な佐藤レイナで、構成されている。そんな、異色勢揃いな隊だが、リーダーである、新葉によって統率されているため、いざこやはほとんど起こらない。そんな隊が結成されてから、一度も仕事がなかったので、今回が初仕事になる。
「今日集まってもらったのは、他でもない。地球に落下し、その後行方が分からなくなった。そこでだ、君達にはその落下物の正体と行方を調べて貰う。作戦は無藤君から説明がある。では、無藤君お願いする。」
「では作戦を説明する。まずは、落下地点へと向かう。その後、実験施設をベースキャンプとする。その後の予定は、現地に到
着後説明する。以上。質問があるものいないか?いないので解散。」
と、ものの数分で終わってしまった。そして解散後、磯吾郎が新葉に話しかけてきた。
「あの、隊長?」
「何だ?」
「いつも気になっていたんすけど、隊長って、歳いくつ何すか?」
「歳?999999999993歳。」
「はい?本当すか?また、嘘言ってるんじゃないんすか?隊長。」
「これは、本当だぞ。嘘じゃない。後、お前さぁ。もう少し、口を改めたほうがいいぞ。俺だからいいけど。」
「はい、わかりました。」
「やれば出来るじゃん。」
「後、もうひとつあるんですけど。いいすか?」
「まあ、いいけど。」
「何で行くんすか?」
「GD3。」
「そうすか。じゃあ、明日。」
「おぅ。」
そんな会話をして、自室へと戻って行った。
翌日、日本時間7:30。作戦が開始された。
「各員、所定の位置につけ。」
"間もなく、当機は離陸態勢に、入ります。着席し、シートベルトを着用の上、お待ちください。"
「こちら、GD3-120号発進準備完了。応答願います。」
「こちら、管制塔。離陸の許可を要請するする。」
「了解。GD3-120号、発進許可だ。」
「GD3-120号発進。」
シャトルは、火星基地を離陸した。シャトルの旅は、至って順調かと思われた。しかし、現実はこうではなかった。後、1時間程度で着く位置に来ていた。そんな時である。
"警告。燃料残量30%を切りました。"
機内が一瞬静まり返った。すかさず新葉が、
「安心しろ。大丈夫だ。俺を信じろ。絶対に大丈夫だ。」
と、放送した。やはりそこは、一流である。その一言で、静まるのだから。まあ、そんなことはさておき、シャトルは、目的の空港までいこうにも、エンジントラブルでエンジンの停止、それにより、操縦不能状態に陥ってしまった。そのため、新葉は躍起になっていた。
「これから、不時着する。衝撃に備えて置け。」
「くそ、ポンコツ、不良品。」
「そういう事は、抑えて。」
「ハァ〜。」
ちょっとしたことですぐ、熱くなってしまう、新葉である。
「仕方ねぇ。学校の校庭に不時着する。」
「そんな無茶な。」
「無茶でも、やるしか無いの。やるしか。」
そしてシャトルは、例の学校の校庭へと不時着体勢に入った。
「スマン。自然よ。お前のことは、忘れはしない。」
そんな、訳分からんことを発しながら、綺麗に校庭内へと不時着した。周りには被害が全くなかった。さすが、新葉と言うべきか。
「到着した。でもまだ出るなよ。訳話して来なきゃいけないから。」
と、シャトルから降りて、学校関係者に、話しに行った。それから数分後校長だという、男とやって来た。どうも、シャトルを置いといてよいことになった。それからが、大変である。今までシャトルなんか見たことの無いやつばかりで、物凄い人だかりが、出来ていた。そのなかには、いづれ深い関係になるものもいるが、それは別の時に。



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